2011年08月11日

昨年度の食料自給率は39%

今日、昨年度(平成22年)の食料自給率の数値が公表されました。
カロリーベースで39%、一昨年が40%だったので1%減少
したことになります。

 ■農水省 平成22年度食料自給率等について

ちなみに、3年前は41%だったので、1ポイントずつではあるが
「数字上」では足踏み状態であると言えます。

ここで、あえて「数字上」と書いたのは、カロリーベースの
自給率について毎年1~2%の増減は想定の範囲ということが
言えるからです。

農水省によると、昨年1ポイント減少した主な要因は、
「てん菜、小麦、いも類(ばれいしょ・かんしょ)の生産量の
減少」としています。

国内でこうした生産量が減少しているのは、輸入が年々増加
していることが影響していると言えます。

実は、いもと云ってもは、世間では「加工でん粉」と呼ばれる
加工食品や冷凍食品などに多く使われるものが大半で、その
多くは輸入されたものです。
(市販の冷凍コロッケなどによく使われていますね)
つまり、業務用として国産のいもを原料にしている割合は、
全体的には減少しているということも言えるのです。

また、いも類の生産自体は大規模化でないと割が合わない中、
高齢化により作付面積と生産量も年々減少傾向にあります。

一方で、米の消費量の増加、新規需要米等による国内生産の
増加により、米関係の自給率は上昇しています。

つまり、今回の自給率の低下の要因は、米の自給率の増加
に対して、てん菜、小麦、いも類の生産量の減少を上回るだけ
のものではなかったという訳です。

この結果をもってどう捉えればよいのかというと、「米」
というものをもっと重視して、日本として米の消費を拡大
させていくことが急務であると感じます。

もともと、米は日本において100%自給できる作物な訳です
から、減反などせずに、新規需要としての米の価値をより
本腰を入れて政策づけしていけば、米によってカロリー
ベースの自給率を押し上げる要因になります。

さらに、カロリーベースの自給率に一喜一憂する議論が、
農家の所得にとってほとんど影響を及ぼさないという
点が、極めて問題だと私は思っています。

農家の方からは、
自給率が上がろうが下がろうが、我々の所得が増える訳
じゃない・・・
」と言われることでしょう。

流通・小売の世界で、国産もの(野菜)を食べよう!と
様々なキャンペーンをしていますが、そのことが必ずしも農家
の所得を押し上げている訳ではありません。

問題は、我々の消費スタイル、消費のあり方であって、そのことを深く考えなきゃいけないじゃないかと思います。

適正な価格できちんと消費が行われれば、カロリーベースの
自給率なんて少しは改善すると思うんですが・・・。

流通・小売の段階で価格が決定づけられている以上、個人的
には自給率の議論と農業振興・活性化の本質的な課題は
交わることがないのではと。

そういう背景が、6次産業化の流れに結びついているとも
言えますね・・・。

これからも、生産者の生業を支える本質的なお手伝いを
継続させていこうと改めて思いました。
  


Posted by 株式会社コミュニティブレインズ at 20:00Comments(0)農業

2011年08月10日

ニッチで成功したJA開発商品 

先月、「第60回全国農業コンクール」が和歌山市で全国大会
が開催されました。
この全国農業コンクールは、卓越した農業技術を持ち、
創意工夫を凝らした農業経営を展開する意欲あふれる農業
生産者を表彰するものです。

その中で、全国の生産者にとって大いに参考になる成功事
例が受賞されました。

名誉賞(農林水産大臣賞)を受賞した、和歌山県代表の
JAわかやま生姜生産販売連絡協議会」による、地元
の新しょうがを使ったブランド化の取り組みです。

そのブランド化で私が感心したのが、和歌山のしょうがを
存分に使った「ジンジャエール」の開発です。

商品名は、「生姜 丸しぼり Wakayama GingerAle」です。

$ 『ブランドマーケティング実践法』☆地域戦略マーケッターのブログ☆

実は、このジンジャエールは発売から100万本の売り上げ
を突破した人気商品なんです。
まだ関西の方が有名かも知れませんが、何よりこの開発に
あたっては農商工連携による取り組みという点もさらに注目
です。

商品の特徴は、大手メーカーのジンジャエールはしょうがを
使っていないのに対して、しょうがをまるごと搾って使用して
いることが、オリジナル性の高い最大のウリとなっています。

また、和歌山は高知に次いで全国2位の栽培面積を有する
しょうがの産地ですが、その産地の強みと、規格外品を活用
できるJAの強みが重なって、大手メーカーではなかなか
真似できない商品を作り上げることに成功しました。

では、なぜJAわかやまのジンジャエールはヒットにつな
がったのでしょうか。


一つは、商品開発における枠組みが農商工連携であるという
点です。
この農商工連携を展開するにあたり、JAでは和歌山商工
会議所と和歌山市農業委員会との3者による「農商工連携
に関する協定書」を締結
しています。

この協定は、地元における連携構築に大きな貢献をもたらし
ています。
全国では、JAによって商品化、開発された商品は多い
ですが、こういう形での農商工連携による取り組みは少なく、
さらに成功事例という点で貴重な存在です。

実際、開発・販売は先述した同協議会にて進められ、品質や
大きさなど基準を統一し、共同販売を始めました。
農家メンバーによって出荷時期を調整することで、原料確保
と価格の安定にもつながっています。

製造は地元の飲料会社が請け負っていますが、JA自らで
農商工連携の全体統括を行い、プロデュースを行う
ことで
JAが事業リスクを背負う仕組みが出来ます。

つまり、JAが本来の生産者側の立場ではなく、商工側の
役割を担ってことで、農家はけして原料調達先ではなく真の
パートナーとして位置づけられることに成功したのです。

これからは6次産業化も合わせて、農協の役割というのが
色んな意味で大きく注目されていくと思います。

農協は、積極的に地元や農家を後押しし、商品化における
リスクを最大限補うような決意と先見性が求められている
んだろうと感じています。  


Posted by 株式会社コミュニティブレインズ at 23:40Comments(0)商品・デザイン

2011年08月09日

自ら立ち上がることの重要さ

突然ですが、世の中には3タイプの人間がいると言われて
います。

①傍観者・・・人がやっているのをただ見ているだけ。

②夢想家・・・理想の姿を描くだけ(自らは動かない)。

③実行家・・・理想の実現のために自ら行動する。


皆さんの周りでも、この3タイプの人がいるんじゃないか
と思います。

私は、仕事柄、地域のプロジェクトや会合に出席する機会
が多く、その中でこうした3タイプの人に遭遇します。

よく言われる地域活性化に関して、地域を元気にすること
には誰しも関心があるのですが、それが実現されることを
他人に期待する傾向が一般的だと思います。

いわゆる、市民レベルでは傍観者というのはある意味で
は仕方ないことだと思います。
能力のある方にうまくやってもらいという率直な気持ち
は何となく理解できます。

一方、普段から様々なことに関心があり、自ら積極的に
改善や解決策について意見を言う人がいます。

「(地元経済が落ち込んでいるのは)行政がちゃんとやら
ないからだ・・・」
「●●のようにやればうまくいくんだよ!」


あれやこれや適切な意見を述べてくれますし、会合を
活発にしてくれる役割を果たしてくれます。

でも、実際の活動となると必ずしも動いてくれるとは
限りません。
口は出すけど体は使わない」ようなタイプの人は、
意外といるんですよね。

こうなると、理想の実現のために自ら行動できる、
実行家の存在は大きい訳です。

これからの時代、組織やプロジェクトにおいてより
重要な役割を担うのは、まさに実行家のチャレンジ
です。
そして、そのチャレンジを支えていく周囲の環境
づくりが必要です。

結局、夢想家と実行家の絶妙なバランスが、成功を
生む大きな鍵になってくるんじゃないかと思います。

夢想家のアイデアをきちんと形にできる実行家が
車の両輪となって機能すれば、必ず成果が生まれる
ものと期待します。
  


Posted by 株式会社コミュニティブレインズ at 23:17Comments(0)ビジネス